2026年度の第二種電気工事士技能試験で支給される材料・器具の一覧を知りたい方へ。本記事では支給品の種類・特徴・試験での注意点をすべて解説します。
技能試験の支給品とは何か
📚 おすすめ資格講座
第二種電気工事士の技能試験では、試験会場で材料と器具が支給されます。自分で材料を持ち込む必要はありません。
支給される材料は「電線類」「器具類」の2種類に大きく分かれます。候補問題13問のうち、当日1問が出題されます。
電気技術者試験センター(公式)では毎年1月頃に候補問題と使用材料の一覧を公表します。試験前に一般的に確認してください。
支給品の特徴を事前に把握しておけば、練習の効率が大幅に上がります。本記事で一つひとつ丁寧に確認していきましょう。
支給される電線類の一覧と特徴
IVケーブル(600Vビニル絶縁電線)
IVは単線・より線の2種類があります。試験では主に1.6mm・2.0mmの単線が使われます。
絶縁被覆の色は黒・白・緑の3色が基本です。接地線には一般的に緑または黄緑を使います。
被覆の剥ぎ取りは電工ナイフかストリッパーで行います。長さの目安は器具への接続部で20mm前後です。
VVFケーブル(600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル・平形)
技能試験で最もよく使うケーブルです。2心・3心の2種類が支給されます。
断面は平たい形状で、シース(外被)の下に2本または3本の芯線が入っています。
1.6mm×2心(VVF1.6-2C)と2.0mm×2心(VVF2.0-2C)の区別が重要です。太さで電流容量が変わります。
シースを剥ぐ長さは接続箇所や器具によって異なります。ボックス接続では100mm前後が目安です。
VVRケーブル(600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル・丸形)
断面が丸いタイプのケーブルです。VVFと違い、内部にアルミ箔と介在物が入っています。
シースを剥ぐ際はアルミ箔も一緒に除去します。初心者が失敗しやすい部分です。
出題頻度はVVFに比べてやや低めですが、候補問題によっては一般的に登場します。練習を怠らないことが大切です。
EMケーブル(エコケーブル)
環境配慮型の電線です。EM-EEF(エコ2種・平形)が支給されることがあります。
見た目はVVFに似ていますが、シースの色がベージュ系です。加工手順はVVFとほぼ同じです。
18年の現場経験から言うと、エコケーブルは近年の新築工事で急速に普及しています。試験での出題も増えており、特性を覚えておくと現場でも役立ちます。
支給される器具類の一覧と特徴
📖 参考書・テキスト
ネジを緩めて電線を差し込み、締め付けて固定します。ネジの締め忘れは欠陥になるため注意が必要です。
試験では主電源や変圧器の代用として登場します。単線図の記号と実物を正確に一致させてください。
第二種電気工事士技能試験の欠陥判定一覧でも端子台の欠陥事例が詳しく解説されています。確認しておきましょう。
ランプレセプタクル
白熱電球を取り付けるための器具です。試験の定番アイテムです。
ネジの色に注意が必要です。真鍮色(金色)のネジには非接地側(黒線)、銀色のネジには接地側(白線)を接続します。
電線の輪作りが必要です。輪の直径はネジの径に合わせて約5〜6mmが目安です。
実際に私が練習していた頃、輪の向きを逆にする失敗を何度もしました。ネジを締めたとき輪が締まる方向(時計回り)に作ることを体で覚えてください。
引掛シーリング(丸形・角形)
天井照明を取り付けるための器具です。丸形と角形の2タイプがあります。
電線の差し込みは器具の穴に対して正しい極性で行います。「W」マークの穴に白線を差し込みます。
電線の心線は12mm露出させるのが標準です。短すぎると差し込み不足で欠陥になります。
埋込連用タンブラスイッチ・コンセント
壁埋込型のスイッチやコンセントです。連用枠に取り付けて使用します。
スイッチの種類は片切スイッチ・3路スイッチ・4路スイッチの3種類が使われます。
コンセントにはW(接地側)の表記があります。白線をWマーク側に接続します。
3路スイッチは「0・1・3」の端子番号があります。配線を間違えやすい器具の筆頭です。
第二種電気工事士試験の配線図の読み方を事前に理解しておくと、3路スイッチの結線ミスを大幅に減らせます。
露出形コンセント・スイッチ
壁面に露出した状態で取り付けるタイプです。ネジ締め接続が必要です。
極性の確認が必要です。「W」または「N」表記の端子に白線(接地側)を接続します。
配線用遮断器(ブレーカー)
分電盤に使われる安全装置です。試験では主に単相2線式または3線式の回路で登場します。
接続端子の位置と極性を正確に確認してください。誤接続は重大欠陥になります。
差込形コネクタ・リングスリーブ
電線同士を接続するための部材です。試験では両方が支給されます。
差込形コネクタは電線を差し込むだけで接続できます。心線の長さは12mmが標準です。
リングスリーブは小・中・大の3サイズがあります。電線の本数・太さに応じてサイズを選びます。
リングスリーブのサイズ選択ミスは重大欠陥です。判定基準の早見表を手元に置いて練習してください。
支給されるその他の材料一覧
アウトレットボックス・ジョイントボックス
電線を分岐・接続するための金属製ボックスです。外径19mm・25mmのノックアウト穴が空いています。
ボックスコネクタを使ってケーブルを固定します。ロックナットの締め付けはしっかり行ってください。
ゴムブッシング
アウトレットボックスのノックアウト穴に取り付けるリング状の保護材です。
VVRケーブルやIVケーブルをボックスに引き込む際に使用します。取り付け忘れは欠陥になります。
PF管・CD管・合成樹脂製可とう電線管
電線を保護するための管材です。PF管は自己消火性があり、屋内外で使用できます。
管の接続にはPF管用ボックスコネクタを使います。手でしっかり回転させてロックします。
金属管(E19・E25など)
候補問題によっては金属管が支給されます。ロックナットとブッシングで固定します。
金属管の端口処理(バリ取り)は試験では省略されますが、管の挿入方向に注意が必要です。
2026年度の候補問題と支給品の対応
2026年度の候補問題は全13問です。各問題で使用する主な器具は以下の通りです。
| 候補問題 | 主な器具・材料 |
|---|---|
| No.1 | ランプレセプタクル・引掛シーリング・スイッチ・コンセント |
| No.2 | 端子台・3路スイッチ・コンセント |
| No.3 | 引掛シーリング・3路スイッチ・アウトレットボックス |
| No.4 | 端子台・4路スイッチ・3路スイッチ |
| No.5 | PF管・アウトレットボックス・引掛シーリング |
| No.6 | 配線用遮断器・端子台・リングスリーブ |
| No.7 | 露出形コンセント・スイッチ・ランプレセプタクル |
| No.8〜13 | 金属管・VVR・端子台・各種スイッチ・コンセントなど |
2026年度第二種電気工事士技能試験候補問題の全解説と施工手順では、各候補問題の施工手順を詳しく解説しています。支給品の使い方と合わせて確認してください。
支給品を使った練習で一般的に守るべき3つのポイント
ポイント1:実物と同じ材料で練習する
市販の練習キットは試験と同等品を使っています。1セット約8,000〜12,000円が相場です。
最低でも全13問を2周分(約2〜3万円相当)の練習材料を確保することを勧めます。
第二種電気工事士の技能試験に最低限必要な工具リストと節約購入方法も参考に、工具と材料をまとめて揃えると費用を抑えられます。
ポイント2:時間を計って練習する
試験の制限時間は40分です。最初は40分を超えても構いません。
練習を重ねて35分以内で完成できるようにしてください。残り5分で見直しができます。
実際に私が技能試験を初めて受験した際、時間配分を誤って焦り、差込形コネクタの挿入が甘くなりました。時間管理は練習から徹底してください。
ポイント3:欠陥判定基準を常に意識する
美しい仕上がりよりも欠陥ゼロが最優先です。試験は欠陥がなければ合格です。
重大欠陥1箇所で即不合格になります。軽微欠陥は2箇所以上で不合格です。
第二種電気工事士技能試験の欠陥判定一覧|重大欠陥・軽微欠陥を全解説で欠陥の基準を事前に確認しておきましょう。
試験当日の支給品受け取り時に確認すること
試験開始前に支給品の確認時間が約5分設けられます。この時間を有効活用してください。
確認すべき項目は以下の4点です。
- ケーブルの本数・種類・長さが問題と一致しているか
- 器具の種類・数量が揃っているか
- リングスリーブのサイズ別の数量
- 差込形コネクタの極数と数量
不足品や破損品があった場合は試験官にすぐに申し出てください。開始後は交換対応が難しくなります。
試験の詳細スケジュールは第二種電気工事士試験の概要2026年版|筆記・技能の合格基準と日程で確認できます。
よくある質問(FAQ)
Q. 技能試験で支給される材料は試験前に分かりますか?
A. 分かります。電気技術者試験センターが毎年1月頃に候補問題13問と使用材料の一覧を公表します。事前に全材料を把握できるため、計画的な練習が可能です。
Q. リングスリーブのサイズはどう選べばよいですか?
A. 接続する電線の太さと本数で決まります。1.6mm×2本は「小」サイズ、1.6mm×4本または2.0mm×2本は「中」サイズが基本です。サイズ選択ミスは重大欠陥になるため、早見表を手元に置いて練習してください。
Q. 試験会場に材料の持ち込みは可能ですか?
A. 材料の持ち込みは認められていません。電線・器具・消耗品(リングスリーブ・差込形コネクタ含む)はすべて試験会場で支給されます。工具のみ持ち込み可能です。
Q. VVFとVVRの違いは何ですか?
A. 形状が異なります。VVFは断面が平形(フラット)、VVRは断面が丸形(ラウンド)です。VVRは内部にアルミ箔と介在物が入っており、シース剥ぎ取り時に除去が必要です。試験での出題頻度はVVFの方が高いです。
Q. 練習材料はどこで購入すればよいですか?
A. ホームセンターや電材屋での単品購入、またはAmazonや楽天での練習キット購入が一般的です。全13問対応の練習セットは8,000〜15,000円程度です。試験直前期(5〜6月頃)は品薄になることがあるため、3月中に確保することをおすすめします。
✍️ 著者プロフィール
電気工事士歴18年。大阪を中心に年間200件以上の電気工事を担当。第一種電気工事士・認定電気工事従事者の資格保有。現場で得た実体験をもとに、電気工事に関する情報を発信しています。
📚 関連記事