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第二種電気工事士の計算問題が苦手な人の克服方法|公式の覚え方と練習法

第二種電気工事士の計算問題が苦手な人は多い。でも、正しい公式の覚え方と練習順序さえ守れば、計算問題は確実に得点源にできる。この記事では具体的な克服法を紹介する。

計算問題は何問出題されるのか?苦手でも合格できる?

2026年度の筆記試験は50問出題される。
合格ラインは60点、つまり30問以上の正解が必要だ。

計算問題の出題数は例年8〜12問程度。
全体の約20%を占める。

仮に計算問題を全問捨てても、残り38〜42問で30問正解できれば合格する。
計算が苦手でも合格は十分可能だ。

ただし、計算を捨てると他の分野でのミスが命取りになる。
基本的な計算問題5〜6問だけでも正解できるようにしておくと、合格の安定感が大きく上がる。

試験の詳しい日程や合格基準は電気技術者試験センター(公式)で確認しておこう。

計算問題が苦手になる3つの原因

原因1:公式を暗記しようとしている

公式を丸暗記しようとすると、すぐ忘れる。
試験本番で思い出せなくなる。

大切なのは「なぜその公式になるか」の理屈を1回だけ理解すること。
理屈が分かれば、公式を忘れても自力で導ける。

原因2:難しい問題から手をつけている

計算問題には難易度の差がある。
電力計算は簡単だが、合成インピーダンスは難しい。

難しい問題から始めると挫折する。
簡単な問題から順番に攻略するのが正しい順序だ。

原因3:中学数学の基礎が抜けている

計算問題に必要なのは中学2〜3年レベルの数学だ。
分数・比・平方根が使えれば十分対応できる。

これらに不安がある場合は、まず数学の基礎を2〜3日で復習するほうが効率的だ。

出題頻度の高い計算問題6種類と公式の覚え方

①オームの法則(毎年1〜2問)

公式:V = I × R
(V=電圧、I=電流、R=抵抗)

覚え方は「VIR(ビール)」。
ビールと覚えるだけで公式が即出てくる。

Vを求めるならI×R。
Iを求めるならV÷R。
Rを求めるならV÷I。

三角形の形にVIRを書いて、求めたいものを指で隠す練習をすれば3日で定着する。

②電力計算(毎年1〜2問)

公式:P = V × I = I² × R = V² ÷ R
(P=電力[W])

「P=VI」だけ覚えれば、オームの法則と組み合わせて残り2つは導ける。

例題:100Vの電源に5Aの電流が流れた。電力は何W?
P = 100 × 5 = 500W

③電力量と熱量(毎年1問)

電力量:W = P × t
(W=電力量[Wh]、t=時間[h])

熱量:Q = P × t × 3600
(Q=熱量[J])

「3600」は1時間が3600秒だから。
この数字は必ず覚えておく。

④合成抵抗(毎年1〜2問)

直列接続:R合 = R1 + R2
並列接続:1/R合 = 1/R1 + 1/R2

2つの抵抗の並列なら:R合 = (R1 × R2) ÷ (R1 + R2)
「積÷和」と覚えると速い。

例題:4Ωと4Ωの並列合成抵抗は?
(4×4)÷(4+4)= 16÷8 = 2Ω

⑤電線の抵抗値計算(毎年1問)

公式:R = ρ × L ÷ A
(ρ=抵抗率、L=長さ[m]、A=断面積[mm²])

抵抗率ρの値は問題文に必ず記載される。
自分で覚える必要はない。

長さが2倍→抵抗も2倍。
断面積が2倍→抵抗は1/2。この関係性を掴むだけで解ける問題が多い。

⑥幹線・分岐回路の許容電流(毎年1〜2問)

これは計算というより、決まった係数を掛けるだけだ。

幹線の許容電流:最大電動機の電流×1.25 + 他の電動機の電流の合計。
この係数「1.25」を絶対に覚えること。

許容電流の問題は第二種電気工事士で難しい科目と対策の記事でも詳しく解説している。

18年の現場経験から見えた「計算問題の本当の使われ方」

実際に私が現場で感じることを正直に話す。

電気工事の現場では、試験で出るような複雑な計算をその場でやることはほぼない。
電線の太さや遮断器の容量は、設計士が作った設計図に従って施工するのが基本だ。

ただし、18年の経験から言うと、オームの法則と電力計算だけは現場でも使う場面がある。
たとえば「このコンセントに何Wの機器をつないで大丈夫か」を判断するときだ。

20A回路なら最大2000W(100V×20A)が限界。
エアコンとドライヤーを同時につけると2500Wになってブレーカーが落ちる。
こういった即計算は現場でも普通にやっている。

試験の計算問題は「現場判断力のある電気工事士かどうか」を測るものでもある。
合格後の仕事にも直結する知識だ。

計算問題の克服に効果的な練習法4ステップ

ステップ1:過去問10年分の計算問題だけを抽出する(3日)

電気技術者試験センター(公式)では過去問を無料公開している。
10年分から計算問題だけを選び出してリスト化する。

計算問題は10年で約100問。
これを全部解けば、試験本番でほぼ同じ問題が出る。

ステップ2:公式を「見て解ける」状態にする(5日)

公式を見ながら問題を解く段階だ。
最初は答えを見ながらでいい。

「なぜこの公式を使うのか」を口に出して言いながら解く。
これが定着の最速ルートだ。

ステップ3:公式を見ずに解く練習(5日)

ステップ2で解いた問題をもう一度、今度は公式を見ずに解く。
詰まったらすぐ公式を確認してもいい。

1問3分以内に解けるようになることが目標だ。
試験は50問を2時間で解くため、計算問題に使える時間は1問あたり最大4分。

ステップ4:苦手な種類だけを繰り返す(試験前2週間)

ステップ2・3で間違えた問題だけを集めてリストを作る。
試験2週間前からはそのリストだけを毎日解く。

1日15分、20問ペースで解けば2週間で計算問題は安定する。

勉強期間の全体像については第二種電気工事士に合格するまでの勉強期間の目安も参考にしてほしい。

計算問題に役立つ学習アプリとツール

スマートフォンで学習するなら、アプリを活用すると通勤時間でも計算練習ができる。

特に計算問題の解説が丁寧なアプリを選ぶことが重要だ。
第二種電気工事士の学習に使えるアプリの記事でおすすめ5選を紹介しているので確認してほしい。

電卓は試験本番では使えない。
練習中も電卓を使わずに手計算で解く習慣をつけることが大切だ。

計算問題の捨て問と取るべき問題の見極め方

すべての計算問題を完璧にしようとする必要はない。
優先順位を決めることが重要だ。

必ず取るべき計算問題(5〜6点)

  • オームの法則(毎年出る基本問題)
  • 電力計算P=VI(数値を入れるだけ)
  • 合成抵抗の直列接続(足し算だけ)
  • 幹線の許容電流(係数1.25を覚えるだけ)

捨ててもいい計算問題(2〜3点)

  • コイルとコンデンサのリアクタンス計算
  • 力率・有効電力・皮相電力の変換
  • 複雑な並列回路の合成インピーダンス

捨て問を正しく見極めれば、勉強時間を他の暗記問題に集中できる。
結果として合格率が上がる。

筆記試験全体のバランス戦略

計算問題だけを克服しても合格はできない。
全体のバランスを意識することが大切だ。

2026年度の筆記試験50問の内訳目安は以下のとおりだ。

分野 出題数 難易度
電気理論(計算含む) 約12問
配線設計・許容電流 約6問
電気機器・器具の知識 約10問 低〜中
電気工事の施工法 約10問
電気法規 約6問 低〜中
鑑別(写真問題) 約6問

施工法・電気機器・法規・鑑別の約32問は暗記で確実に得点できる。
ここで25点以上を確保しておけば、計算問題は5点取るだけで合格ラインに達する。

計算問題克服後に待っている合格・資格の活用

第二種電気工事士を取得すると、就職・転職・副業の選択肢が大きく広がる。

筆記試験に合格したら、次は技能試験に進む。
技能試験は練習あるのみだ。

技能試験の準備として、まず2026年度第二種電気工事士技能試験候補問題の全解説を確認しておくことをすすめる。

合格後の免状申請については第二種電気工事士に合格後の免状申請方法で都道府県別の手順をまとめている。

よくある質問(FAQ)

Q. 数学が中学レベルから抜けている場合、何日で計算問題に対応できますか?

A. 分数・比・平方根の3つを中学の参考書で復習するのに2〜3日あれば十分です。その後、オームの法則と電力計算の練習に5日使えば、試験で出る基本的な計算問題はほぼ対応できます。合計で約8〜10日が目安です。

Q. 計算問題を全部捨てても合格できますか?

A. 理論上は可能です。計算問題が最大12問出ても、残り38問で30問正解すれば合格です。ただし、その場合は暗記分野で1問もミスできない状況になるため、精神的プレッシャーが非常に高くなります。最低でも「オームの法則」と「電力計算P=VI」の2種類だけは取れるようにしておくことをすすめます。

Q. 試験本番で計算問題の解き方を忘れた場合、どう対処しますか?

A. 4択問題なので、代入法が有効です。4つの選択肢の数値を問題文の条件に代入して、矛盾が生じない答えを選ぶやり方です。完全に公式を忘れても2問に1問程度は正解できます。また、問題文の単位(V・A・W・Ω)に注目すると、使うべき公式が絞り込めます。

Q. 計算問題に使える学習時間は何時間くらい確保すればいいですか?

A. 計算が完全に苦手な方でも、1日30分×20日間=合計10時間程度で基本的な計算問題は対応可能です。全体の勉強時間が100時間なら、そのうち10〜15時間を計算問題に充てるのが適切な配分です。

Q. 2026年度の試験では計算問題の傾向は変わりますか?

A. 電気技術者試験センターが公表している出題範囲に大きな変更はありません。オームの法則・電力計算・合成抵抗・許容電流に関する問題は10年以上連続して出題されています。新しい傾向を追うよりも、過去10年分の計算問題を完璧にするほうが確実な対策になります。最新の試験情報は電気技術者試験センター(公式)で随時確認してください。

✍️ 著者プロフィール

電気工事士歴18年。大阪を中心に年間200件以上の電気工事を担当。第一種電気工事士・認定電気工事従事者の資格保有。現場で得た実体験をもとに、電気工事に関する情報を発信しています。

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